
恋愛SSシリーズ「純恋結晶(略)」各話ごと解説6
これは、短文・SSの書き方を覚えるための習作である恋愛SSシリーズ「まるで純度の高い恋の結晶のような…」(略して「純恋結晶」)の各話ごとの解説(その6)になります。
「ピクシブさんの既存表紙を全種類制覇するまで続ける」という目標を設定して書いてきたSSシリーズのため、12作で終了するということは決まっていました。
オムニバスなので1話完結ではあるのですが、一応シリーズ終わりには“クライマックス”的なモノが欲しい…と思い、壮大なモチーフを持つ2作を最後に持ってきました。

- Episode11:花火の中の一生
- シリーズ最後から2番目の作品ということで、ささやかな恋に人生や宇宙という壮大なモチーフを絡めたSSです。
(もっとも、pixivさんの既存表紙に「宇宙絵」がある以上、どこかで宇宙を絡めるのは必然だったのですが。)
そんな壮大な「宇宙」に「花火」を絡めて語るあたりとか、小説の導入部が「浴衣に関する女子目線のリアルな(?)話」だったりするあたりが、ひねくれ者な津籠らしい気がします。
二人称を何にするかで迷った挙句「いっそ『出さない』というのはどうだろう?」と思いついてしまったがために、難易度が劇的に上がり、無意味に苦労するハメになったのが良い(?)思い出です。
作者側も苦労しましたが、読者様にとっても「話の内容が分かりづらく」なってしまったのではないかと反省…。
ただでさえ難解な内容だと言うのに何をやっているのか…。
浴衣で花火デートということで(?)、ひそかな目標が「エロスな雰囲気を“全年齢対象でできる範囲で”醸し出す」だったりしました。
直接的なエロス表現は全く出さずに「匂わせ」だけでエロスな雰囲気を表現しようという…。
成功しているかどうかは本人には分かりませんが。
ちなみに愛情の無いエロス表現は好きではないので、恋愛感情をちゃんと交えた上で「色気」を出している…つもりです。 - Episode12:ミトコンドリアの恋
- 一番最後が「はじまり」になっているというのは、既存の様々な作品でも使われていますが、ある種の「様式美」だと思うのです。
…ということで、シリーズ最後の1作は「恋の始まり」。
それに合わせ、既存表紙も無地の白で、始まったばかりの「真っ白」な恋、を表現してみました。
(あと、作品の舞台になっている「保健室」のイメージもカブせています。)
最後の1作ということで、結構とんでもなく壮大なモチーフと絡めているのですが、なぜか「花火の中の一生」よりずっと書くのがラクで、わりとすんなり書けたような気がします。
個人的には、「思春期」ってわりとこういう重苦しい哲学的なことをふっと考えたりしてしまうことがあると思うのですが、皆さんはどうなのでしょう…。
タイトルは意味があるような無いような感じです。
DNAに関連したワードを使いたかったのと、「ミトコンドリア」という単語が個人的に「なんとなく好き」なので選んでみた感じですかね…。
(ちなみに「ミトコンドリアが恋をする話」ではなく「ミトコンドリアで恋をする話」です。イメージ的に。)
タイトル案の中には「恋するために永遠を棄てて」というモノもあったのですが、これだとある意味「ネタバレ」になってしまってつまらないかな、と思いまして…。
個人的には、一応シメにふさわしい作品になったのではないかと思っているのですが、どうでしょうか?
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