
虹と出逢える確率
この前の台風の後、虹を見ました。
今までも何度か、今にも消えてしまいそうな淡い虹や、ほんの小さな断片のような虹なら見たことがありますが、両端が(たぶん)地平線まで伸びたキレイな半円形の虹というのは初めて見ました。
(「たぶん」と言うのは、住宅の屋根に隠れてしまっていて完全に端から端まで見えていたわけではないからです。)
しかもハッキリと濃い主虹の外側に、うっすらと副虹が出ているという二重の虹でした。
こんなに大きな虹に出逢ったのも、こんなに赤から紫までのグラデーションがハッキリ見える虹に出逢ったのも初めてで、すごく興奮し、感動しました。
ですがこの虹、意外と気づいた人は少なかったようです。
思いきり同じ地域に住んでいる会社の同僚に訊いても「知らなかった」と言われましたし、ご近所でも、あの時家の外へ出て虹を眺めていたのは我が家くらいなものでした。
(逆に、家族で興奮して空を見上げたりカメラを向けたりしているのを、ときどき道を通りかかる車に怪訝そうな顔で見られたり…。)
虹はいくつかの気象条件が合わないと見られないものですし、その上あれほど大きく、くっきり鮮やかな虹に出逢えるのは一生に一度や二度あるかどうかというレベルだと思いますので、何だか「気づかなかった人たちはもったいないなぁ」と思ってしまいます。
自分は虹や彩雲などのレアな現象との出逢いが、わりと多い方だと思っています。
そしてたぶんそれは、運が良いとか悪いの問題ではなく、それだけ自分が「空を眺めている」回数が多いからだと思います。
以前の記事にも書いたことがありますが、自分は何気ない日常の風景の中に「美しい景色」を探すのが好きです。
いつも見ているような空や川や山並でも、天気や季節によって少しずつ色や姿を変え、一日だって同じ景色は存在しません。
その日見る風景は、決してありふれたものなどではなく、その日・その瞬間にしか見ることのできない唯一無二の景色なのです。
だから自分はふと気がつくと、まるで美術館の絵画や美しい写真集でも眺めるかのような目で周りの景色を「見て」いるのです。
そして、そうやって常に「景色」を探しているからこそ、虹を見つけられる確率も上がっているのだと思います。
他の人が大して気にも留めないようなモノにいちいち目を留める自分のことを、自分でも「ヘンな人間だよなぁ…」と自嘲することも多々あるのですが、たまにこうして他の人には気づけなかった特別な景色に出逢えると「こんな生き方も悪くないな」と、しみじみ思ったりします。
[広告] VPS
「世の中いろいろ」カテゴリーはこのブログから分割し、ブログ「覚書き思考メモ」へと引っ越しました。
過去記事はそのままこのブログに置いていきますが、新規記事は新ブログに掲載していくことになります。
(更新頻度は相変わらずのスローペース・マイペースですが。)