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レーティング考(その2)


R18だのR15だのという規制がありますが、本質的なことを言ってしまえば、単純に「年齢」で区切っても意味なんて無いんですよね。

R18というのはすなわち「性や暴力等に関する刺激的な描写があったとしても、それに流されることなく理性をコントロールできる、フィクションとリアルの区別をわきまえられる成熟した精神の持ち主なら、読んだり観たりしてもOKですよ」ということだと思うのです。

つまり本質的に問題になってくるのは肉体年齢ではなく精神年齢の方なんですよね。

ただ、現実問題として「精神年齢」を測る方法なんて現在の文明レベルでは存在しませんから「このくらいの年齢なら充分に精神が成熟しているだろう」という平均値でもって規制を決めているのだろうと思います。

逆に言えば18歳以上だろうが何だろうが、精神が成熟していないままであれば、R18表現に刺激を受けて実際に問題行動を起こすなどの悪影響も充分考えられるということです。

それを考えると「何かを“表現”するって恐いことだな」「人目に触れるモノを創るというのは業の深いものだな」と思ってしまいます。

もちろん、この国には「表現の自由」というものが保障されていますし、「何%の確率で発生するかも分からないリスクを恐れていちゃ何もできない」という考えもあるでしょう。

でも、義務だとかモラルだとか法律がどうこうだとか、そういうこと以前に、もし自分の書いた何気ない文章が誰かに悪影響を及ぼして、その影響がめぐりめぐって自分自身や自分の周りにいる人たちを巻き込んだら…と想像すると、やはりいろいろと慎重にならざるを得ないのです。

小説を書くにあたって「読者のことを意識する」ことは基本だと言われています。

自分も小説を書く時には「この小説に肯定的な読者目線/否定的な読者目線」「専門知識の多い読者目線/専門知識の少ない読者目線」「ファンタジー小説を読み慣れている読者目線/そうでない読者目線」など、複数パターンの読者の思考をシミュレーションしながら書いています。

…で、そんなシミュレーションの中で「ひょっとして、この描き方だと、暴力行為を肯定していると受け取られないだろうか」と思い至れば、その箇所はなるべく誤解されない方向へと修正するようにしています。

ただ、そのシミュレーションも、これまでの人生の中で自分が出会ってきた様々な人間の思考パターンを自分なりに想像・分析し、それを記憶の中に蓄積・サンプリングしたものを元に行っているので「これまでに出会ったことのない人間」の思考パターンまでは想定できていませんし、そもそも一度にシミュレーションできる思考パターン数には限界がありますので、そういう意味で“穴”があるとは思います。
(つまりは個人の能力には残念ながら限界があるということです。)

それでも、自分の創ったものがこの世界に及ぼす影響が「悪いモノ」「危険なモノ」ではなくて少しでも「善いモノ」「安全なモノ」であるようにと願って、できる限りの努力は続けていきたいと思うのです。

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テーマ : 物書きのひとりごと
ジャンル : 小説・文学

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津籠睦月

Author:津籠睦月
ネコ・犬・小鳥などの小動物大好き人間。
オリジナル小説サイト「言ノ葉ノ森」でファンタジー小説を連載中です。
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